捻挫とは、関節に過度な負荷がかかり、関節の許容範囲を超える動きが起こり損傷する怪我のことです。
捻挫は、レントゲン検査で異常の見られない怪我全般を指しますので、関節の怪我で骨折や脱臼以外は「捻挫」と分類されます。

捻挫は「ねんざ」とひらがな表記のことも多いですが、特に漢字とひらがなどちらが正式と言うこともないようです。 捻挫の具体的な状態としては、関節にある靱帯や腱・軟骨などの損傷が伴います。

捻挫はどの関節でも起こる怪我ですが、捻挫の起こりやすい部位としては「足首」「膝」「肘」「手首」「首(頸椎)」などです。
また、「寝違え」や「ぎっくり腰」、交通事故による「むち打ち」等も捻挫に分類されます。

捻挫の種類は、捻挫の部位や重症度によって分類されます。

【重症度別の分類】

第Ⅰ度損傷

靭帯の一部繊維の断裂で、関節包は温存されている。
全治は、数日から2週間程度
場合によっては、テーピングでしっかり固定すれば捻挫の翌日に強行出場ということもあり得ます。
もちろん、捻挫を完治させるという観点で言えばあまりお勧めは出来ませんが、試合の重要度や本人の意思によっては強行出場可能な範囲の捻挫であることが多いです。

第Ⅱ度損傷

靭帯の部分断裂で、関節包も損傷されることが多い。
ときには靭帯が引き伸ばされた状態になることもある。
全治は、2週間~1か月程度
すぐに動くのは難しいのでしばらく復帰までは時間がかかります。
安静にする期間が長くなるため、筋力低下や柔軟性の低下も起こりやすいと言えます。
その為、リハビリが重要になると言えます。

第Ⅲ度損傷

靭帯の完全断裂で、関節包断裂を伴う。
完治まで1か月~3か月程度
靭帯の完全断裂は手術の対象になります。
また、脱臼や骨折を伴っていることもありますので別の怪我も複合して起こっている場合はさらに完治までの期間が長くなります。
Ⅲ度損傷までなると、復帰までの期間が非常に長くなりますので、Ⅱ度損傷以上にリハビリが重要になります。

当院での治療方法

当院での捻挫の治療はまず損傷の状態によりテーピングやサポーター、ギブス、副子等で必要期間固定します。 固定と同時に超音波という、関節の痛みを緩和し治癒力を促進する治療機器を使用しております。 また、回復の状態に合わせて、ROM(関節可動域)調整、筋肉調整、筋力強化運動等のリハビリを行っていきます。